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連載 ラグビーワールドカップ奮闘記(2)

「ラグビーワールドカップ奮闘記」
~ひたむきにひとつひとつ心をこめて~
元ラグビー日本代表テクニカルスタッフ 村田祐造

待望の連載第2回!


 『第1章 思考は現実化して』

 私が日本代表チームにテクニカルスタッフとして帯同し始めたのは2002年9月。韓国の釜山で行われたアジア競技会からだった。

私が大学院生時代から2年間かけて開発した
スポーツ映像分析ソフトPowerAnalysisがラグビー日本代表チームに
公式に採用され、私はその開発者として日本代表チームの
テクニカル(分析)スタッフに任命された。

ラグビーを始めた頃から憧れ続けた日本代表チームの
一員となったのである。
日の丸のブレザーを着て他の競技の日本代表選手達と開会式で
行進したときは、本当に誇らしい気持ちだった。


大学2年生の時である。当時私は、なんとか上位校を倒してやろう、
1ミリでも勝利に近づきたいと相手校の分析に意欲を持っていた。

偵察委員の梅原先輩や三笠先輩といっしょに、あーでもねー、
こーでもねーと議論を重ねながら、VHSのビデオテープを
何度も巻戻したり、早送りしたりしながら何時間もテレビ画面と
にらめっこした。

自分なりに工夫して記録シートを考案してみたりもした。
なんとなく相手の傾向らしきものは見えてくるのだが、
「じゃあどうすれば勝てるのか」がわからない。

チームのみんなにそれを伝えて一緒に考えればいいのだが、
それを説明してイメージを共有する手段がない。

とりあえず相手の特徴を表現するために、
特徴シーンを編集したビデオを作ろうとするが、
どこにその映像があったかがすぐに探し出せない。
また巻き戻して探す。

どこだったっけ。たしかこの辺。ああこれじゃない。これでもない。
もう時間がない……。 
最大限努力をしてみたものの、苦労した割にはチームに反映され、
結果に結びつくような予感も実感もなかった。


大学4年のときは、卒業論文と両立するための忙しさもあり、
「過去2年間の経験によると、相手の分析は
大変な割にはそれほど役に立たない。

それより自分のパフォーマンスを上げることが大事だ」と開き直ってしまっていた。
結局大学4年間、一度も上位校に勝利することなく卒業してしまった。

自分なりにベストを尽くしたつもりだったので、そこに到る過程にはある程度満足していた。
だが、結果には満足できなかった。

少しだけ後悔が残った。


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